習い事
習い事は何もしていない5才の君。
正確に言うと、3才のときに体操教室に電話したらもう満員で入れなくて、英語教室に行ってみたらお金払うまでもないレベルだったのだ。君も大泣きで退散するしかなかったという事情もある。
まわりのお友だちは習い事をしてる子も多いみたい。習い事をしていないからといって焦っているわけではないのだけれど、そもそも、共働きでは習い事に通わせる時間的な余裕がない。君には申し訳ない気持ちもある。
そんな君に「何か習いたい?!」と聞くと、「クライミング!」という答えが返ってきた。
「スイミングは?」「体操は?」「ピアノは?」といくつか選択肢を出しても、君の答えは「クライミングがいい!」だった。
どうやらクライミング教室は5才の君も入れるようだ。とはいえ、いきなり教室というのも現実的ではないので、まずはクライミングの体験に行ってみた。
君のクライミングジムデビュー
2023年1月9日(月)、成人の日が君のクライミングジムデビューだった。クライミングデビューと言ってしまってもいいかもしれない。
いっちょまえにクライミングシューズをレンタル。みどり色の使い古したシューズでも君にとってはカッコよかったみたいで、「いいでしょー」と自慢してきた。17センチがぴったりだったね。
入会金と2時間のチケット、シューズのレンタルでしめて計3,000円。はたして君の集中力が2時間も持つだろうかと不安だったけど、ガッツリ2時間、君はおもいっきり楽しんだ。
身のこなしかたが僕よりもぜんぜん上手い。傾斜が90度の壁に設置された9級と8級のホールドはクリア。本当に上手だった。
15年後の君の成人の日、君はまだクライミングをしているだろうか。いや、たとえしていなくたっていい。それよりも何よりも、その日、僕は君とビールを飲むのだ。絶対に生きるぞ。
そんな君のクライミングジムデビューでした。また行こう。
【おわり】